「冷えは万病のもと」とはよく言われますが、実際に病氣の8割は低体温が原因となって引き起されると、
国際的な免疫学者である安保徹氏は述べています。
<病氣はみんな温めて治す>
病氣のうちの8割は交感神経緊張の状態が続いて血流が滞って低体温になって引き起されるものです。心臓や血管に負担がかかって起こる狭心症、不整脈、心筋梗塞も、無理して起こる病気のくも膜下出血も、薬を飲み過ぎて起こる病気も血流が滞って低体温になるからです。いいかえれば低体温は病氣の温床です。・・
病氣は温めると治るようにできています。痛みは体の治癒反応ですから、体の治癒力をじゃましないで、痛みから逃れる方法は積極的に血流を増やし治癒を助けることなのです。血流が増えれば、組織はその時点から修復を始めてくれます。
明日は節分で、あさっては立春、毎年、この時期を知ってるかのように、
台所に置いた蘭の花は、今年も開きはじめてますが、
2月はまだまだ気温が低く、季節の変わり目ほど「低体温に注意」が必要で、
最近では若い女性に「ジンジャラー」と呼ばれる、何にでも「しょうが」を入れたくてしょうがナイ方が増えてるのは、
冷え性対策として「しょうが」が有名だからでしょうが、
同じ「しょうが」でも、「生」か「乾燥」かでは効果にかなり違いがあり、
冷え性対策に最適なのは「乾燥しょうが」の方でした!
<乾燥しょうがが全身を温める秘密とは?>
生のしょうがには
ジンゲロールという辛み成分が含まれています。
ジンゲロールは血液の中を流れ、
手先や足先の末しょうで血管を広げる作用があります。
血流がよくなり手先や足先がポカポカしてきます。
しかし、
これは深部にある熱を末しょうに送り出すことでもあるため、
深部体温はやや下がってしまうのです。一方、しょうがを乾燥させるとジンゲロールの一部が
ショウガオールという別の成分に変化します。
ショウガオールは胃腸の壁を直接刺激して、血流を高め、
深部の熱を作り出す働きがあります。
乾燥しょうがはジンゲロールとショウガオールの両方の働きで
全身を温めることができるのです。実は乾燥しょうがは冷えを改善するため、
古くから漢方薬に使われています。
中国の薬学書にも乾燥しょうがは「寒冷腹痛を止める」
「中を温める」という薬能が記述されています。
一方、生のしょうがには「解熱作用がある」
と記述されています。
同じしょうがでも生と乾燥ではまったくの別物だったのです。
つまり、
生しょうが・・・ジンゲロール(ショウガオールはほとんどナイ)
乾燥しょうが・・ショウガオール(ジンゲロールもアル)
という成分上の違いがあり、体を芯から温めるショウガオールは「生しょうが」を加熱・乾燥させることで発生するわけです。
しょうがの主成分であるジンゲロールには、
・殺菌作用
・免疫細胞を活性化させる作用
・胆汁の分泌を促す作用
・吐き気、頭痛を抑える作用
といった働きがあり、
一時的に体を温め、発汗作用を促しますので、
風邪の引きはじめに、番茶に梅干しと、生の生姜を入れてをグイッと飲んで寝ちゃうと、
いっきに熱を上げ、その後、「体温をやや下げる」というジンゲロールのおかげで、
たくさん汗をかいて、朝にはスッキリ回復してたりしますので、殺菌作用も含め、熱がこもってるような風邪には「生しょうが」はまさに正解なのです。
しかしながら、持続的に身体を温めたい冷え性対策には、
胃腸を温め、「深部の熱を作り出す」ショウガオールな乾燥しょうがの方が適してるわけで、
「きょうの料理 2011年1月号」に、
超簡単なジンジャーハニーの作り方が出てたので試してみました!
<ジンジャーハニー>
材料
しょうが・・30g
はちみち・・100g①しょうがは皮をむいて千切りにし、しんなりするまで風通しのよい場所に干す。またはフライパンで約3分間からいりし、ざるに広げて冷ます。
②保存容器にはちみつ、しょうがを入れ、2日間おく。
一般的には、「皮つきののまま」スライス、又は千切りにした方がイイようで、
その理由は皮の部分にジンゲロールが多く含まれているからなんですが、農薬が気になる場合は皮を剝いた方がイイかもです。
やはり太陽パワーの天日干しが好みでして、朝干して、夕方にはカラカラになり、簡単なんですが、
最初に作った時は、はやく使いたくて、フライパンで炒って作っちゃいました!
それでも、めちゃくちゃ効用高くて温まり、また、朝、いつもの紅茶にジンジャーハニーを入れて飲むと、お通じがすごくイイのです。
やはり、「試してガッテン」の、
「ショウガオールは胃腸の壁を直接刺激して、血流を高め、
深部の熱を作り出す働きがあります」
は、本当のようで、お腹をホットにするとお通じまで良くなり、
まさに、あなどれない「体温の法則」を実感しましたが、
何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」で、副作用もあるようです。
生姜には、胃腸を刺激する効能があります。
その結果、胃酸の分泌を促進して、消化を助けたり、食欲を増す効果があります。
しかし、元々胃腸が弱い人は、生姜の刺激が強すぎて、胃痛や腹痛、下痢、嘔吐などの症状が出てしまうことがあります。
・・・・・・
妊娠中の人は、生姜の取り過ぎには注意してください。
生姜は、体に刺激を与えます。体温を上昇させるということは、体の中で、血圧を変化させたり、心臓の拍動を変化させるなどの負担がかかります。
その体の変化が、お腹の中の赤ちゃんにとって、負担になり過ぎる場合もあるといわれています。
しょうがは、紀元前300~500年ころから塩や胡椒と同じく、使われてた形跡があるとのことで、漢方薬になるほど薬効の高いものですので、適量をわきまえた方がイイようです。
ウチは朝、紅茶に入れてるだけですが、ちなみにハチミツも本物ならビタミン・ミネラル豊富な優秀食材で、
以前試した「生しょうがをすって紅茶に入れる」は正直なところマズくてNGでしたが、
この超簡単な手作りジンジャーハニーなら美味しく続けられそうで、「冷え」におさらばです!
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