先日のグラミー賞発表では、坂本龍一さんら男性陣は落選したものの、
ピアニストの内田光子さんが見事2度目の受賞を果たし、クラッシックはわりと好きで、こちらはお気に入りの一枚で、
内田光子さんのピアノがバイオリン演奏を引き立たせてる逸品です。
もう68歳になる内田光子さん、普通の人でも元気な日本女性が目立つ今日この頃ですが、
82歳の天皇陛下は、1年以上前から生前退位の意向を示されていたとのことで、
退位後は赤坂御用地に転居予定と、いよいよ生前退位が現実化してきたようです。
それにしても赤坂の一等地に、こんな広大な別宅があるなんて、
「天皇ってスゴイ!」と改めて思っちゃいますが、
その天皇の祖神とされる、ニニギノミコトという神様は、あんまりスゴクない神様のようです。
<桜の女神 コノハナサクヤヒメ>
サクラの語源は「木花咲耶姫 コノハナサクヤヒメ」から来たと言われています。
開花した木の花(桜)の女神で、美と短命の象徴です。
ある時、アマテラスオオミカミの孫神で、初めて地上に降り立った天の神
ニニギノミコト(天皇の祖神)という神が、麗しい桜の女神に出会います。
一目ぼれしたニニギノミコトがコノハナサクヤヒメの父神に
コノハナサクヤヒメとの結婚を申し込んだところ 父神はとても喜んで
姉の石長姫(イワナガヒメ)と一緒に嫁がせることにしました。
<姉神 イワナガヒメ>
イワナガヒメは、岩石や大地の女神で醜さと永遠の象徴です。
その醜さときたら、一目見た時からニニギノミコトが恐れおののくほどで
「不細工すぎて怖い!!かえれ!」
すぐさまイワナガヒメを父神の元に送り返し、ニニギはコノハナサクヤヒメと
一夜の契りを交わします。
父神は姉神が返されたことをひどく恥じて、ニニギノミコトに呪いを吐きかけます。
「娘二人を嫁がせたのは、イワナガヒメがいれば雪が降り、風が吹いても
いつまでも岩のごとくに天の神(ニニギ)の御子の命は続き、
コノハナサクヤヒメがいれば、桜の咲くがごとく栄えたはずなのに。
コノハナサクヤのみ留め置かれたなら、あなたの御子は桜のごとく散りましょう。」
そうして、天皇の寿命は命は永遠ではなくなったそうです。
後日、この気の毒なイワナガヒメは無事に英雄スサノオノミコトの息子と結婚します。
<歴史に残った迷言 ニニギノミコト>
ニニギノミコトとの一夜の契りで、コノハナサクヤヒメは妊娠しました。
妊娠を告げられたニニギは言い放ちます。
「えー。あの一回で?おれの子じゃないよ。そこらの地上神の子じゃないの?」
最低ですね。
当然、コノハナサクヤヒメは怒り狂います。
「もし地上神の子なら無事には生まれません。あなたの子なら無事に生まれます!」
と誓約の言葉を口にし、小屋を建て、土壁で周囲を塗りふさぎ
出産の時には小屋に火を放ちました。
燃え盛る小屋のなかで、コノハナサクヤヒメは無事に3柱の神を生みました。
不細工は認めないだの、浮気を疑うだの、清々しいほどのクズっぷりです。
天皇の祖先なのに、歴史書に残ってて大丈夫なのでしょうか。。。
天皇の祖神・ニニギノミコトは面食いな上に疑い深く、そのために短命になり、天皇の子である人間もまた短命との神話ですが、
実際に、コノハナサクヤヒメとイワナガヒメのエネルギー周波数というものは存在し、
男性でも女性でも、自分の中にそういったエネルギー周波数を秘めているので、私たちは神話に惹かれるわけです。
で、先日、鞍馬寺まで出向いた際に、
イワナガヒメを祀っている貴船神社にも立ち寄ってみました!
2月10日、建国記念日直前に「西東京最強の寒波」が到来しましたが、
貴船神社の石畳に雪景色はピッタリで、
貴船神社は結婚式も出来て、「縁結びの神様」で有名ですが、
どうして「縁結び」かと言うと、
ニニギノミコトにふられたイワナガヒメが「それなら自分は良縁の神になりましょう・・」とのことでイイお話ですが、
一方で、「貴船神社には夜行くな!」という説もあり、
その理由は、貴船神社は「丑の刻参り」ゆかりの地でもあり、イワナガヒメの呪詛という側面もあるようです。
貴船神社は、丑の刻参りで夜中に藁人形に釘を打ちつけることで有名な場所です。
依然行った時も、大きな杉の木に人形が打ちつけられていたので、現役のようです。
丑の刻参り自体は室町時代に成立した能の演目「鉄輪(かなわ)」の話なので、イワナガヒメが祭神になったこととは、たぶん関係ないとは思いますが
『日本書紀』では妊娠しているコノハナサクヤヒメをイワナガヒメ呪詛していたという記述もあり「貴船神社のイワナガヒメによる縁結び」には 妙な迫力を感じます。
まあ、容姿を理由にフラレたら、恨みたくなるのも当然ではありますが、
恨み、嫉妬とは、比較からくる劣等感コンプレックスであり、イワナガヒメはそういった気持に蓋をせず、
自分の中にある、陰な部分と陽な部分を統合し、
劣等感コンプレックスを克服して「縁結びの神様」となったわけであり、
末永い幸福をもたらしてくれそうなパワフルな女神様です。
イワナガヒメを祀っている中宮・結社(ゆいのやしろ)は、奥宮との中間に位置し、本宮から300メートルの場所にあり、
これは、「磐長姫命の御料船」として平成8年に奉納された船形の自然石「天の磐船」で、
小さな地味な社でしたが、リュックサック背負って一人旅でお参りしている可憐な若い女性も見かけ、パワフルなオーラを発してました。
中宮から5分ほど歩くと奥宮があり、
奥に行くほど、清らかな佇まいです。
人間の奥底には「清らかな神心」が誰にでも潜んでいて、
「清らかな神心」に行き着く過程でいろいろな感情を体験するのが人生の醍醐味であり、感情とは水にようなものですので、
どんな感情でも清めてしまえば、パワフルに変換できます。
学校などでイジメがはびこるのも、建前だけの平等主義で、陰湿な比較がなされて、イワナガヒメ・コンプレックスがくすぶっているからだと思われますが、
日教組が嫌う「君が代」は、岩(巌)を永遠のシンボルと讃えていて、
君が代は
千代に八千代に
さざれ石の
巌(いわお)となりて
苔(こけ)のむすまで
別に右翼ではありませんが、イワナガヒメの由来を知って、
天皇制とか関係なく、なかなかイイ歌詞だなあ〜と改めて思いました。
それにしても、こちらは日本人が好きなモーツアルトのK466ですが、
内田光子さん、何かイワナガっぽく神がかってる感じですね〜
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