自衛隊イラク派兵をめぐる「幸福の黄色いハンカチ」騒動 |

1931年生まれの高倉健さんが11月10日に83歳でお亡くなりなっていたそうで、やはり昭和の名優、緒形拳さんは1937年生まれで、享年71歳でした。

緒形拳は書道家でもありました

おふたりともガンを患っていたけど立派に天寿をまっとうされたとのだと思います。昇る朝日は素晴らしいけど、沈む夕日も同じく美しいものです。

人生、長生きだけが目的でないことは、この方の名言に教えられます。

墓場で１番の金持ちになることは
私には重要ではない。

夜眠るとき、
我々は素晴らしいことをしたと言えること、
それが重要だ。

by　スティーブン・ポール・ジョブズ(1955年2月24日-2011年10月5日)　享年56歳

この世でいい仕事した骨太な人達は、あの世で集って祝杯をあげているかもしれませんね〜

高倉健さんは、すごーく仕事にストイックな方だったらしく、こんなエピソードがありました。

『幸福の黄色いハンカチ』の冒頭で、刑務所から刑期を終え出所した直後の食堂で、女性店員についでもらったグラスに入ったビールを深く味わうように飲み干した後、ラーメンとカツ丼を食べるシーンがある。
その収録で「いかにもおいしそうに飲食する」リアリティの高い演技を見せ、1テイクで山田洋次監督からOKが出た。
あまりにも見事だったので、山田が問い尋ねると「この撮影の為に2日間何も食べませんでした」と言葉少なに語り、唖然とさせた。

リアルな演技のために2日間のファスティング（断食）！

先日初めてファスティングを試みたのですが、あえなく１日で挫折。これを演技のためにヤルとはすごいことです。

戦時中育ちは、精神的にも肉体的にも「飢え」には強いのかもしれません。

ところで、この「幸福の黄色いハンカチ」のルーツなんですけど、
映画のワンシーン

『Tie a Yellow Ribbon Round the Ole Oak Tree』という、米国で1973年、３週間で３百万枚のセールスを記録した曲がありまして・・

僕は刑期を終えて
家路に向かうバスの中
手紙で伝えたとおり
僕は近々出所する

もし君がまだ僕を必要としてくれているなら
古いオークの幹に
黄色いリボンを結んでおいておくれ

３年も服役していた僕だけど
君はまだ僕を必要としてくれているかな？

もし黄色いリボンがなかったら
僕はバスを降りず
君との事は忘れることにするよ
悪いのは僕なんだから

バスの運転手さんよ
僕の代わりに見てきておくれ
ちゃんとリボンがあるかどうか
とても自分じゃ見られそうに無いんだ

僕はまだオリの中も同然
自由への鍵は彼女が握ってるんだ

バスの乗客みんなが騒いでいる
目の前の光景が信じられないよ

１００個もの黄色いリボンが
古いオークの幹に結ばれていたんだから！

なんか、明るくもジーンとくる詩ですが、山田監督はきっと知っていたでしょうね・・トニー・オーランド＆ドーンの大ヒット曲。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=45WsiKKWGP0

1973年は、日本では石油ショックでトイレットペーパーの買い占めが起こり、ベトナム戦争の実質的敗北が決定的になりアメリカ軍の最後の兵士が南ベトナムから撤退した年です。

ベトナム戦争の最盛期だった1968年にはアメリカ軍は南ベトナムに540,000人が派遣されていたが、1969年以後は撤退計画に基づいて派遣軍の撤退と削減が続けられ、1973年1月の協定締結時にはベトナムへの派遣軍は24,000人まで削減されていたので、「終結宣言」から2か月後の3月29日には撤退が完了した。　Wikipediaより

で、上のヒット曲の影響かこんな写真が米国の新聞に掲載されました。
オークの木に黄色いリボンを飾って人質になった夫の無事を祈る妻