ひと昔前のSF小説には、まるで「未来が視えた」かのような話が沢山あり、
日本SF御三家の一人、星新一氏は「冬の蝶」という不思議な作品を遺しています。
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<星新一「冬の蝶」のネタバレ解説>
外は厳しい寒さでしたが、主人公の夫婦は、
機械が何でもしてくれる暖かい家の中で快適に過ごしていました。
各部屋にはインターフォンがとりつけられており、
大声で呼ばなくても家じゅうに届きます。
夫はプラスチックの箱の中で10センチくらいのヒマワリを育てていましたが、
妻に呼ばれて鏡に囲まれた部屋に行きます。
パーティーに出かける準備をしていた妻は、
ゆるやかなローブの中で羽ばたく、光り輝く蝶を見せつけます。
しかし、ペットの猿のモンは、その蝶の光を嫌がりました。
モンは、夫が吸っている無害のロチ・タバコの煙も嫌がります。
タバコは、ケースを閉じるだけで家じゅうにある熱戦放射器が熱線を出し、
火を点けてくれます。
吸い終わったら、絨毯の上にポイ捨てすれば、機械が勝手に捨ててくれます。
しかし、妻が最後の化粧の仕上げをしようとしたとき、
急に停電が起こりました。
暖房が停まり、みるみるうちに気温が低下します。
電気と機械に頼り切った生活をしていた夫と妻は、
たちまち何もできなくなってしまいます。
服は毎日使い捨てで、
新しいものがすぐに配達パイプで届くという生活をしていたので、
防寒にはあまり役に立たないパーティー用の服しかありません。
お腹が空いても、食糧が出てくるコックも動きません。
そうこうするうちに、夫と妻は「凍死」してしまいました。
一方、この家の新たな主人となったモンは、隠してあった食糧を運びだし、
木製の椅子と机を使って、原始人のように火を起こそうとしていました。
というあらすじなのですが、最後まで停電の理由は説明されないまま、
何となく人類が滅亡したような雰囲気で話が終わります。
蝶は冬になると飛べなくなってしまうので、
タイトルはそれを暗示しているのでしょう。
北半球と南半球では季節が逆なので、
すべての人類が凍死するとは思えませんが、夏の地域でも、
機械に頼り切った生活を続けてサバイバル能力が落ちてしまっているので、
食糧を手に入れられず餓死したり伝染病が蔓延することはあるかもしれませんね。
モンは、最後に火を起こそうとしていますが、もし上手く火が点いても、
それだけで生き延びられるとは考えにくいです。
でも、何とかして状況に適応しようとする分だけ、
飼い主の夫婦よりはマシなのかもしれません。
ちなみに、「猿の惑星」を思わせるラストですが、
映画「猿の惑星」の原作小説が発表されたのは、
この「冬の蝶」よりも数年後のことです。
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清里でセルフビルダーしている建築士の旦那さんはよく、
「便利過ぎる生活じゃなくていい・・」とか言ってますが、
快適さ、便利さを追求した挙句、人類が脆弱になり滅んでしまうタイムラインがあるのかもしれず、
人間とは放っておくと「防衛本能」から「動かなくなり」、その結果、どんどん「ウツ」っぽくなると、新人類世代の吉濱ツトムさんが言ってます。
大半の人はホンモノの「魂からの声・直感」ではなく、人間特有の「防衛本能」に従ってる状態とのことで、
「作業興奮」「運動興奮」でヤル気になるとのことで、トラウマを反芻するのではなく「動く」ことを勧めてますが、
6歳まで「ゲージ暮らし」していたピノちゃんでさえ、
偽物おもちゃでホンキ遊びしつつも、変な音がするとピタッと止まり、
常に全神経を向けて、ホントの「異変」に注意を払ってる様子がうかがえます。
よーするに、動物においては「生存本能」が正常に働いてますが、
「本能➕自我」で構成される人間の防衛本能は、過去のトラウマ記憶に影響され、通常、人それぞれの「歪み」が生じてますので、
カタカムナでいうところの「逆序のサトリ」で、
まずは体の感覚を「正常=マノスベ」に戻すことが大切になります。
人間とは誰しも、養育過程で自分なりの「信念」を形成し、
「信念→感情→思考→行動」
の、順序で生活してますが、
大元である「信念」を書き換える方法は、
「信念←感情←思考←行動」
という、逆の順序となります。
これは別に難しい話ではなく、例えば、ダイエットという「行動」をした場合、
もし、「体の感覚に従って」しまったら、このお菓子、美味しくて軽い口当たりなので、
一度に一箱、全部食べちゃいたい! となりますが、
ダイエット的にはそれはヤバイ・・と「思考」して、1枚だけを、
抗酸化なセイロンシナモンとココナッツオイルを添えて食べたら、
翌日、体重を測ったら(行動)減っていて、前日より300g減ったと認識し(思考)、
「ウレシいわ〜」と「感情」がワクワクし、
こういった繰り返しで、「簡単に痩せられる」という「信念」が生まれます。
なかなか痩せられない人は「簡単には痩せられない」という「信念」があるからで、
これは例えば「男は女の敵」といった、自分を苦しめちゃう「信念」の場合も同じであり、
故宇野多美恵氏は、「逆序のサトリ」を実感した時の喜びをこう書いてます。
そして,病(ヤマヒ)のたびに「ヒ」を知らされ,一つ一つ「ヒ」を養い,それぞれの器官の細胞がマトモな生命活動(フトマニ)をするように,一つ一つ,教えていったのである。(逆序のサトリ)
そのおかげで,六十歳をすぎる頃には,生まれてはじめての,もの心ついて以来,感じたことのなかった,あたり前の健康 とは,こういうものであったか!という思いをわからせてもらえるようになった。
今までの宗教や道徳の修行や修養のような考え方とは全く違って,毎日の基本的な生活を,出来るだけ,自然の生物たちのように,正しい姿勢で,正しい歩き方をし,調和の取れた正常な食生活をし,何をするにも感受性の鍛錬の気持ちで(ヒラメキを入れて),「クヒ」の為の「マワリテメグル」や太極拳の実習をつづけ,このようにしてくらしていれば,死ぬまで,現在の健康状態を保って,行きられるであろう。(もう二度と病院のおせわになることは無い)という,ひそかな安心感のようなものが出来ていた。
そして,自分のような頭デッカチの(我執迷妄(アーユサンカーラー)に苦しんだ)人間にも,ようやく,自然の動物たちのようなスナホな心で,アタリマエの行き方をするミチがみつかったことに,生まれてはじめての 生命の救い を覚えた。
人間は,進化した脳があっても,その脳に,ふりまわされず,逆にその脳を教えかえして,マノスベに生きる道 があることを,私共の遠い祖先のカタカムナ人は示し(サトシ)てくれていた。
そのサトリを知り得た有り難さは,何ものにもかえられぬものである。
この道(サトリ)こそ,ゲーテが,『この大自然の前に,男一匹(ヒト)として立てたらなぁ』といった,その 人間(ヒト)の道 である。その道に,自分のような凡人の女が,今,七十歳にして立つことができた,ということに,生まれてはじめて,生命の喜び を覚えたのである。」(「相似象」誌,第12号,p.97〜98)
「脳を教えかえして」というのが、「逆序のサトリ」であり、ツトムさんの認知行動療法的アプローチとよく似てると思いました。
宇野多美恵氏は、今で言う「毒親」、キツイ母親に育てられ、妹さんは鬱病になってます。
自分は実際に「ダイエット」という行動をしたことで、「逆序のサトリ」を実感しましたので、
吉濱ツトムさんの「体の感覚に従ってはいけない」はナルホドで、
人類が「冬の蝶」で絶滅しないためにも大切なことかもしれませんね〜
イルカさん、こんにちは。
いつも「ピノちゃん可愛い〜(*´ω`*)、とデレデレしながらブログ拝読しています。
前回の記事で、ピノちゃん結構なガブネコさんなのを知りました(^^;)
うちの男子にゃんは家に来た当初、興奮するとガブネコになるので
良い手はないかと考え、興奮してきたら蹴りぐるみ(ネコ版抱き枕みたいに抱えられるぬいぐるみ)を
パッと抱えさせるようにしたら、徐々に人は噛まなくなって来ました。
あと、マタタビをあげると怖いぐらい興奮度が上がるので(怖)、
マタタビはほとんどあげるのはやめました。
ピノちゃん、活発なベンガルさんなので
もっともっと構って〜、な状態なんでしょうかね。
アメリカの猫ヘルパー、「ジャクソン・ギャラクシー」のテレビ番組や本も
なかなか参考になりますよ。
イルカさんの方が猫さんに関してずっと先輩ですが、こんなパターンもあったよと
お知らせさせていただきました。
星新一さん、懐かしい❗️
SFって未来予知っぽいところがあって恐いです。
本当にこんな未来が来ないように気を付けないとですね。
やんさん、コメント&アドバイスありがとうございま〜す!
<興奮するとガブネコになる>
そうそう、そんな感じです。「蹴りぐるみ」なるもの、知りませんでした。早速試してみますぅ。
ガブネコは初めてなので、ありがたい情報です〜〜
ピノ共々、今後ともよろしくです!